近年、オフィスにフリーアドレスを導入する企業が増えています。フリーアドレスのオフィスは社内の交流が活発になったり、スペースを有効活用できたりといったメリットがある一方で、電源が確保できないといった問題が発生しがちです。
また、WEB会議の増加によってオフィス内での移動が増えるなど、働き方により一層柔軟さが求められるようになっており、PCやタブレット、スマートフォンなどの充電問題は避けては通れません。
そんなときに役立つのがオフィス用ポータブルバッテリーです。オフィス用ポータブルバッテリーを使うことで電源コンセントの位置を気にすることなく、居場所を制限されずに、フリーアドレスのメリットを最大限活かすことができます。
その他、シェアオフィス・コワーキングスペースなど、利用者の動きが多い空間での使用にも適していますし、オフィスを新規で契約・移転するときの電源工事のコスト削減にも効果的です!
本記事ではオフィス用ポータブルバッテリーの選び方と、メリット・デメリット、おすすめ製品を紹介します。
オフィス用ポータブルバッテリーとは
まず、オフィス用ポータブルバッテリーとは、オフィスでの使用に特化したポータブルバッテリーのことです。持ち運びが可能なため、オフィス内のカフェスペースやフリースペースなどでも電源コンセントの位置に縛られずに働くことができる便利なアイテムです。
オフィス用ポータブルバッテリーはスマートフォン用のモバイルバッテリーなどと比較して大容量で、さまざまな種類のポートを備えていることや、オフィス空間と調和し、視覚的に邪魔をしないデザインが大きな特徴です。
バッテリー自体はコードレスのためオフィス内の延長コードの配線を抑えることができ、すっきりとした見た目の美しいオフィスを実現できます。
オフィス用ポータブルバッテリーのメリット・デメリット
オフィス用ポータブルバッテリーはスマートフォン用のモバイルバッテリーに比べて機能が拡張されています。しかし、メリットばかりではなくデメリットもあります。
メリット
まずはオフィス用ポータブルバッテリーのメリットから見ていきましょう。
持ち運びができる
オフィス用ポータブルバッテリーの最大のメリットは持ち運びが可能なことです。
電源コンセントが不要なため、席の電源コンセントの位置を気にする必要がなく、オフィス内の移動も楽になります。
急速充電
オフィス用ポータブルバッテリーはQuick ChargeやUSB Power Deliveryなどの急速充電規格に対応している製品が多くあります。
これによりデバイスを短時間で充電することができ、仕事中のダウンタイムを減らすことができます。効率的な充電で業務の効率も向上します。
多機能
オフィス用ポータブルバッテリーはUSB-A、USB-Cをメインに、さまざまな種類のポートを備えており、複数のデバイスを同時に充電することが可能なものがあります。
ノートPCのほかタブレットやスマートフォンなど、複数のデバイスを並行して使用することも多いビジネスシーンではこういった多機能性は大きなメリットです。
高いデザイン性
オフィス用ポータブルバッテリーの中には、オフィス空間に溶け込むようなシンプルでスタイリッシュなデザインが多いことも特徴の一つです。
視覚的に邪魔をしないデザインの製品を選ぶことでデスク周り・オフィスが整頓され、快適なワークスペースを作り出すことができます。
デメリット
次にオフィス用ポータブルバッテリーのデメリットについて見ていきましょう。
価格が高い
オフィス用に特化した機能やデザインのポータブルバッテリーは、一般的なスマートフォン用のバッテリーよりも多機能・高性能な分、価格が高く設定されています。そのため、予算に合わせた適切な商品を選ぶ必要があります。
サイズが大きい、重量がある
オフィス用ポータブルバッテリーは大容量・多機能なため、サイズが大きく重量があるつくりとなっています。外出や出張時の持ち運びを想定している場合は小型のモバイルバッテリーがおすすめです。
オフィス用ポータブルバッテリーを選ぶときのポイント
オフィス用ポータブルバッテリーを選ぶ際には以下のポイントを考慮しましょう。
充電ポートの数と種類
オフィス用ポータブルバッテリーはスマートフォン・タブレット・ノートPCなど、複数のデバイスを同時に充電する場合があります。
そのため、USB-A、USB-Cなど、異なる種類のポートを複数備えているポータブルバッテリーを選ぶことが重要になります。ポートの数が多いと同時に多くのデバイスを充電できるため、作業効率が向上します。
バッテリー容量
バッテリー容量はポータブルバッテリーがデバイスに提供できるバッテリーの量のことです。
容量が大きければ大きいほど多くのデバイスにバッテリーを提供することができたり、一つのデバイスをより長く使用できたりします。オフィスでの使用を考えると、少なくとも20,000mAh以上の容量を持つ製品を選ぶと良いでしょう。20,000mAhではスマートフォンを約4〜5回、タブレットを約1〜2回、ノートPCを約2回充電可能です。
充電速度
充電速度はデバイスをどれだけ迅速に充電できるかを示します。忙しいオフィス環境ではデバイスを素早く充電できることが重要です。例えば、Quick ChargeやUSB Power Deliveryなどの急速充電技術に対応しているポータブルバッテリーは充電にかかる時間を短縮できるのでおすすめです。
出力の大きさ
ポータブルバッテリーを選ぶ際、特に重要なのは出力の大きさです。特にオフィスで使用する場合は複数のデバイスを同時に充電が可能となることで業務の効率が上がります。
65W以上の出力の製品を選ぶとスムーズに充電が可能です。
サイズと重量
オフィスでの使用を考えるとデスクの上に置いても邪魔にならない、コンパクトなポータブルバッテリーが適しています。また、オフィス内を移動する際に持ち運ぶことを考えると、ある程度軽量のものが適しています。
デザイン
オフィス空間に溶け込むデザインのものを選ぶことも大切です。空間に合わせたデザインを選ぶことで視覚的なノイズを減らすことができ、デスク周りをより快適に保つことができます。デザインは日々のモチベーションや業務効率にも影響を与える重要な要素です。
おすすめオフィス用ポータブルバッテリー
オフィス用ポータブルバッテリーのメリットやデメリット、選ぶときのポイントについて解説してきました。それらを踏まえ、inuckおすすめのオフィス用ポータブルバッテリーを紹介します。
hako │ ITOKI(イトーキ)
(出典:ITOKI公式)
イトーキのhakoは“電源の制約に縛られずにカジュアルに働く”を実現するポータブルバッテリーです。
デザインはプロダクトデザイナー柴田文江氏によるもので、使う時も、運ぶ時も、充電する時も空間に調和する美しい佇まいです。インテリアと相性の良い色や紙のイメージに合う色などを一定のトーンで調整し、光沢を抑えることでガジェットらしさを控えめに、デザインを意識させないデザインを実現しています。
機能面ではPC、タブレット、スマートフォン3台を同時充電可能な大容量のバッテリーを搭載。シンプルかつ収まりの良いフォルムの背面にはストラップが付いており、オンライン会議などで場所を移動する際にも簡単に持ち運ぶことができます。
OC │ okamura(オカムラ)
(出典:okamura公式)
オカムラのOCは多様化する働き方や働く場所に合わせて、オフィス内で持ち運ぶことができるポータブルバッテリーです。
災害時は非常電源としての使用も可能で、BCP対策としても活用できます。
デザインは大人数が使用し複数台が並ぶときに整然と見えるニュートラルでシンプルな佇まい。カラーはホワイトとブラックの2色展開です。
オフィス内では荷物を持って移動することが多いため、ノートPCなどと一緒に運びやすいよう腕を通すハンドルがついたハンドルタイプと、指を通すタグがついたタグタイプがあります。
フル充電で、ノートPCなら約3.5回、スマートフォンなら約14回分の給電が可能な大容量です。
Omni Power Station 20+ │ Omni
(出典:Omni公式)
Omni Power Station 20+は20000mAhの大容量でさまざまなデバイスを充電できるポータブルバッテリーです。
ACコンセント、DC入出力、USB-C、PD Type-C入出力を備え、高出力・急速充電が可能。611gと軽量ながら災害時の利用にも向いています。コンパクトでもあるため外出やアウトドアでの利用にも適した製品です。
Omni Power Station 40+ │ Omni
(出典:Omni公式)
Omni Power Station 40+はOmni Power Station 20+もさらに大容量な、38,400mAhのバッテリーを備えたポータブルバッテリーです。
ステーションはパワーバンクを3時間で再充電可能。
Energy Series │ KOKUYO(コクヨ)
エナジーカート(出典:KOKUYO公式)
コクヨのEnergy Seriesはオフィスでのデジタルワークをサポートする電力供給アイテムです。
ポータブル電源を搭載したディスプレイモバイルとキャリーカートをラインナップされており、ラウンジ空間やカフェ空間などの固定電源が少ない場所でも長時間の作業が可能です。
crevio(クレビオ) │ 多摩電子工業
(出典:多摩電子工業公式)
crevioはオフィス、学校、小売店舗、倉庫など多岐に渡るユースケースで活用できるポータブルバッテリー。
高安全、長寿命のリン酸鉄バッテリーを使用しているのが特徴で、オフィスだけでなく、タブレット端末が導入された学校での電源コンセント不足への対策としても有効です。
ポータブルバッテリー5基とドック式充電台のセットで、比較的安価な製品です。
e-block │ Panasonic(パナソニック)
e-block(イーブロック)はバッテリーと充電器をセパレート型にした、小型・手軽に持ち運ぶことができる新発想の可搬型バッテリーです。イーブロックスタンド、イーブロックデスクと合わせてシーンに応じた使い方を選べます。
約3kgとやや重めですが、片手で持ち運べる程度。
バッテリーに1回で304Whまで蓄電することができ、ノートPCなら約5時間、スマートフォンなら約25回分の充電が可能です。
大容量・高出力の特徴を活かし、コンセントがないエントランスのタブレットスタンド、エレベーターホールの空気清浄機の電源などへの使用も可能です。
屋外でも使用可能で、停電時の電源としても活躍するためBCP対策としても有効です。
※雨水がかかる屋外での継続した使用・長期間の屋外での放置は不可。
Flex Mobile Power │ Steelcase
(出典:Steelcase公式)
Flex Mobile PowerはSteelcaseとAnkerがタッグを組んで共同開発したオフィス用ポータブルバッテリーです。
仕事とオフィスがどのように変化しているかについてのSteelcaseの知識と消費者向け技術と充電デバイスの将来に関するAnkerの知識を組み合わせてできた製品で、充電ステーションのキャスター付きカートとポータブルバッテリーがセットになっています。
持続可能性を考慮し、気候変動を削減する取り組みを中心に設計されているのも特徴の一つです。
60,000mAhの大容量で、ノートPCなら2.5回、スマートフォンなら21回の充電が可能です。USB-Cポート3つ、USB-Aポート1つを備えているうえ、スマートフォンをわずか30分で0%から50%まで充電可能できる高速充電対応です。
まとめ
オフィス用のポータブルバッテリーを選ぶ際には充電ポートの数と種類、バッテリー容量、デザインなどを重視することが大切です。
これらのポイントを押さえることで日々の業務をスムーズに進めるための最適な製品を見つけることができます。
効率的な充電ソリューションを提供することでオフィスでの作業効率を向上させ、より快適なワークスペースを実現させましょう。