オフィスづくり

おしゃれなオフィス照明!選び方のポイントや人気照明をご紹介

オフィスの照明というと、無機質な蛍光灯のイメージですが、昨今おしゃれな照明を取り入れる企業も増えてきました。照明を変えるだけで、室内の雰囲気はガラッと変わります。また、照明の色味や明るさによって、仕事の能率にも影響することがあります。快適なオフィスワークにむけて、まずは照明を見直してみましょう。

ここでは、オフィスワーク向けのおしゃれな照明の選び方やポイント、人気照明をご紹介していきます。空間やシーン別におすすめの照明についても触れているので、オフィスの照明にをおしゃれにしたいなどお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

オフィスにおける照明の重要度

照明は室内を照らす役割だけでなく、空間の雰囲気を左右する力があります。

また、照明の色味や明るさは仕事の能率にも影響することがあるため、オフィスの内装作りにおいて、シーンに応じて最適な照明を選ぶことは大切です。

集中したい執務室、リラックスしたい休憩室など、部屋の目的に応じて照明の種類を変えると良いでしょう。

家庭用照明とオフィス用照明の違いを知ろう

まずは、一般家庭用の天井照明とオフィス用の天井照明の違いを知りましょう。自分のいる自宅やオフィスの天井を見ながら読むとわかりやすいかと思います。

家庭用照明の特徴

マンションや一戸建てなどの家庭用照明は、住む人が好きな照明器具に取り換えやすいように、引掛けシーリングになっていることがほとんどです。これはコンセントのように共通規格の照明器具を差し込めば、すぐに使えるというメリットがあり、入居者は好きなデザインの照明をつけることができます。マンションや一戸建てはリノベーションをしない限り間取りを変えないので、入居者が変わっても天井照明の位置を変えたいという要望はほとんどありません。そのため、引掛けシーリングを部屋の中央につけてあることが多くなります。

オフィス用照明の特徴

それに対してオフィスビルは、入居者が何もない広いスペースを借りて、自分たちの好きな場所に壁を立てたり、デスクを置いたりします。オフィスビルの照明に求められるのは、仕事ができる照度で全体を均一に照らすこと、壁を立てやすいようにすること、の2点が重要になってきます。

そのため、ある程度以上の広さのオフィスビルはシステム天井という間取り変更のしやすい天井になっています。正方形グリッドにパネルがはまったグリッド天井か、ライン天井という蛍光灯や空調が同じライン上に並んでいるライン天井になっていることが多いです。小さめのビルだと在来工法天井と言って任意の位置に照明や空調が付いているタイプになります。照明の種類はどのタイプの天井でも蛍光灯かLEDが標準仕様となります。

どの天井の場合でも照明の位置や種類を変えることは、電気工事が発生するのでお金がかかり、照明器具だけ付け替えれば良い家庭用の引掛シーリングとは大きく違うところです。

ランプの種類と色味を知ろう

では、照明に使用されるランプについてご紹介します。

ランプの種類とは

ランプの種類には、白熱ランプ、蛍光ランプ、HIDランプ、LEDランプ、有機EL の5種類があります。

白熱ランプ(白熱電球)

エジソンが発明して以来、現代まで続く原点とも言える電球が、白熱電球です。夕陽の色にたとえられる温かみのある光が特徴です。低価格で、家庭からオフィスまで幅広く使用されてきました。しかし、近年ではエネルギー効率の悪さから、生産を終了するメーカーも増えています。

蛍光ランプ(蛍光灯)

蛍光灯は、オフィスで最も目にする機会の多い電球と言えるでしょう。化学反応で発光するため、電力消費量が抑えられ、寿命が長いのが特徴です。ただし、点灯してから明るくなるまでに時間がかかってしまうので、頻繁にスイッチのオンオフが必要な場所には不向きです。

HIDランプ

HIDランプは、High Intensity Discharge の頭文字で高輝度放電ランプとも言い、明るさが強く寿命も長いので体育館や野球場などの広い空間の照明によく使われています。点灯までに時間がかかるのが短所となります。

LEDランプ

これからの照明の主力になっていくのが、LED電球です。一番のメリットは寿命が長いこと。また、蛍光灯よりも消費電力が少ないので、エコや節約という観点からもメリットが多いです。デメリットとしては、白熱球や蛍光灯と比べると価格が高いことですが、一度設置すれば長期間交換の必要がないので、長い目で見ればコストパフォーマンスは悪くないと言えます。

有機EL

有機ELは、基盤に有機材料を塗布させたもので、これに電圧を負荷することによって発光するので、薄い形で制作できます。そのためテレビなど薄さを活かすディスプレイに採用されています。

電球の色味とは

家電量販店の店頭で、「電球色」「昼白色」といった表示をよく見ますね。電球は明るさだけではなく、色にも種類があります。

一般的に3つの色味が販売されています。一つずつご紹介していきましょう。

電球色(でんきゅうしょく)

電球色は、かつて夕陽の色に例えられた、オレンジ色っぽい温かみのある灯りです。目が疲れにくく、リラックス空間に適しているので、大切なお客様をお迎えする応接室や、オフィスのエントランスなどに使用されます。

昼白色(ちゅうはくしょく)

昼白色は、昼間の太陽の光に近い色と言われています。自然に近い色なので、場所を問わずどこでも使用可能です。

昼光色(ちゅうこうしょく)

3種類の中で最も明るい灯りが、昼光色です。細かい文字も見え、集中力もあがるので、経理など緻密な事務作業スペースに向いています。

照明器具の種類

それでは、具体的にオフィスでよく見かける照明の種類について説明していきます。

天井埋め込み照明(蛍光灯・LED)

オフィスで最もよく見る照明の形がこれで、ベースライトとも呼ばれています。多くのオフィスビルの標準仕様として設置されていて、前述のシステム天井、ライン天井についているものです。オフィス全体を明るくするためのものなので、エントランスなど明るさよりも雰囲気を重視する場所では、この照明を撤去して次のダウンライトに付け替えることが多くあります。

天井埋め込み照明(ダウンライト)

直径10㎝くらいの円形で、天井に埋め込むことで目立たなくした照明です。オフィスだとエントランスや通路に設置して雰囲気を演出したり、ロゴや絵画にスポットライトのように当てたりするのに使います。

シーリングライト

シーリングライト
シーリングライト

一般家庭の引掛けシーリングに最も多くついているタイプの照明です。オフィスビルでは見かけることはありませんが、SOHOやスタートアップなどマンションをオフィスにする場合は、このタイプの照明を使うこともあるでしょう。引掛けシーリングが天井にあれば、簡単に照明がつけられて部屋全体を照らせるので便利ですが、引掛シーリングは部屋中央に一つだけついていることが多いので、デスクワーク時の手元が暗くながちです。その場合はデスクスタンドライトを使うといいでしょう。

ペンダントライト

ペンダントライトとは天井からコードなどで吊り下げられた照明器具です。傘の付いたタイプや大きな裸電球が下がっているだけのもの、フェイクグリーンと一緒になった照明、シャンデリアなど、吊り下げ形状のものはすべて含まれ、デザイン性の高いものが多くあります。オフィスではカウンターやオープンスペースのビッグテーブルなど、人を集めたい場所のアイコン的に使われることが多いです。

スポットライト

スポットライトは、部分的に集中して光を当てたい時に使われる照明器具です。オフィスではエントランスのサインや壁の絵画など、注目を集めたい物に光を当てる時によく使います。光が当たる範囲狭くて強いのでワークスペースの照明にはあまり向きません。

スタンドライト

FOSCARINI(フォスカリーニ) フロア照明 TWIGGY(ツィギー)

スタンドライトには、デスクの上に置くタイプから、床に置くタイプまで大きさが様々あります。持ち運びができるので、使いたい場所にすぐに設置することができ便利です。オフィスでは、デスクワーク時の手元を照らすデスクスタンドライトやソファエリアのアイコンとしてフロアスタンドライトを置くことが多いです。

ブラケットライト

ブラケットライトは、壁につけるタイプの照明です。外灯として使うイメージの強いブラケットライトですが、オフィスでは会議室の装飾や通路のアクセントとして使われます。

オフィスのシーン別おすすめ照明

それでは、オフィスのシーン別にどの照明器具を使うのか写真とともにご紹介していきましょう。

エントランス

エントランスは、オフィスの顔と言えるスペースになります。書類仕事をするスペースではないので、明るさよりも雰囲気を重視した照明が良いでしょう。写真のエントランスは、サインの中に証明を入れることで光らせて目立たせ、それを補う形で受付カウンター上のスポットライトが入っています。カウンター上のペンダントライトとソファ後ろのスタンドライトは装飾的意味合いで置いてあり、右手通路奥に続くダウンライトで導線を表しています。オフィスのエントランスの照明計画として最もよく見る綺麗な配置です。

カフェスペース

カフェスペースは照明を変えることで大きく雰囲気を変えられる場所です。既存の蛍光灯に追加でいくつか照明を入れるだけでも雰囲気が変わるので、積極的に取り入れていきましょう。追加照明は明るさを期待するというよりもシンボル的に入れることが多いのも特徴です。写真はテーブルの上に等間隔にペンダントライトを入れて、遠目から見てもテーブルの場所がわかりやすいシンボル的な効果があります。スタバはカウンターの商品受け取りコーナーの上にだけペンダントライトが付いている店舗が多いですが、これも目印的な意味でつけられています。

オープンスペース

最近のオフィスでは動かしやすい家具をオープンスペースに置いて、オープンミーティングスペース兼セミナースペース兼カフェスペース兼ワークスペースと、いくつもの目的で同じ場所を使うことが多くなりました。そういったスペースで使いやすいのがライティングダクトレールです。写真のレールの部分には電流が流れており、ダクトレール対応の照明であれば簡単に取り付け、取り外しができ、すぐに使えます。普段はペンダントライトを吊るしてオープンミーティングやワークスペースに使い、セミナーを行うときはペンダントライトを外して視線の邪魔にならないようにする、ということもできます。

ブース席

写真のような壁で隣の席と仕切った個室や半個室形式の集中ブースや電話ブースは壁面にブラケットライトを付けて、装飾的な意味合い+空いてるかどうかがパッと見てわかるようにしています。ブースは手元が暗くなりがちなので、テーブルスタンドライトを入れると仕事がしやすくなります。

リラックススペース

リラックススペースはオフィスワーカーがくつろげるよう、ワークスペースよりも明るさを抑え、電球色のスタンドライトを置くといいでしょう。写真はオフィスの端のデッドスペースにチェアとテーブル、スタンドライトを置いただけですが、ここでリフレッシュして新しいアイディアを生み出すことのできる場所となりました。スタンドライトは工事不要でコンセントに繋ぐだけですぐに使うことができるので、積極的に取り入れてみてください。スタンドライトはリラックススペースのほかに、オープンスペースのソファエリア、応接室、役員個室などに置くことがあります。

まとめ

オフィス向けと家庭向けの照明の違い、オフィスで使える照明器具の種類、シーン別の照明の選び方やポイントをご紹介しましたが、いかがでしたか。

光が人間に与える影響は大きく、光の色や強さで本人が気が付かないうちにストレスになることもリラックスにつながることもあります。照明の使い方でオフィスの空間は大きく変わります。うまく照明を取り入れて、大切な商談を成功させたり、社員のモチベーションアップにつながるようにしたいですね。