オフィスづくり

移転時におしゃれなスケルトン天井は要チェック!原状回復や管理方法の注意点

おしゃれで広々とした空間と開放感によって従業員のパフォーマンスが上がるとされ人気の「スケルトン天井」

見た目もよく、窮屈感を受けづらいなどメリットを感じますが、工事をするとなると時間とコストがかかるなど、多くのデメリットも存在します。

この記事では、居抜きオフィスへの移転時におしゃれなスケルトン天井を選択する際の注意点と、原状回復や管理方法などに焦点を当ててご紹介します。

スケルトン天井とは

スケルトン天井とは、部屋内に間仕切りやボードがない上、壁紙や装飾がなされておらず、躯体がむき出しで配管や配線が見える天井のことを指します。

アメリカやヨーロッパなどのオフィスでは一般的で、日本ではカフェやレストランでよく見られます。

スケルトン天井のメリット

メリット①開放感が出る

スケルトン天井の一番のメリットは、なんと言っても開放感が出ること!

人は圧迫感や閉塞間を感じるとパフォーマンスが下がる言われています。天井を高くすることでこれらを取り除き、従業員のパフォーマンスを上げ、よりクリエイティブに仕事に取り組むことが期待されます。

メリット②おしゃれな空間を作る

おしゃれなカフェやレストランで使用されているように、スケルトン天井には見た目の良さがありますスケルトン天井にすることで今までのオフィスらしさを取り除くことができ、会社のイメージアップにも繋がります。

メリット③古くなった配管や電気配線を一新できる

スケルトン天井にすると、元の天井部分がむき出しになるので、配管や電気などの配線を新一新しやすくなります。

スケルトン天井のデメリット

デメリット①空調の効きが悪くなる

スケルトン天井にすると、冷暖房など空調の効きが悪くなります理由は、天井板が無いのでそのまま暑さや寒さを受けることになるからです。そのため、建物の最上階ではスケルトン天井にしてはならないというビルが多く見受けられます。

さらに、日本の空調設備は天井がある状態で設計されいるので、スケルトン天井にすることで空気の循環が悪くなりがちです。それにより空調温度を上げなければならず、以前より電気代がかかることが考えられます

デメリット②暗く感じやすい

天井を外すと照明の位置が高い場所に設置することが考えられ、今までと同じライトで照らしても暗く感じやすくなってしまいますライトの明るさを変え、適切な明るさの調整が必要になります。

デメリット③音の反響が変わる

通常、天井にはボードや吸音材などが使われており、スケルトン天井にするとそれらの効果がなくなるため、音の反響が強くなります例えば、会議室や個室などの静かな場所では上の階からの反響が増すことになるなど、音の反響が変わってきます。

デメリット④工事費用が高くなる

スケルトン天井にするために天井を解体する費用から配管や配線を束ねる費用、さらに解体してから天井の状況を確認するため補修箇所が増え、工事費用が高くなることが考えられます

スケルトン天井のデメリットの解消法

スケルトン天井のデメリットばかり目立ちますが、ここで解消法をご紹介しましょう。

解消法①シーリングファンを取り付ける

シーリングファンを取り付けることで、ある程度の空調問題を解消することができます。ただし、見た目の垢抜けなさは避けられず、開放感は損なわれてしまいます。

解消法②天井の色を明るくする

スケルトン天井にする際、天井の色を変えると部屋を明るくすることができます。白など、ライトと相性の良い色を選びましょう

解消法③吸音材を取り付ける

天井ボードや金具を使って天井から吊り下げたりするタイプなどの吸音材を取り付けることで、音の過反響を抑えることが可能になりますオフィス内でのディスカッション、話し声が聞き取りやすくなるので、導入検討の価値があります。

解消法④工事費用の事前見積もりを取る

スケルトン天井の施工工事は費用が高くなりがちです。事前にしっかりと見積もりを取り、工事を行うかどうかを決めるようにしましょう

スケルトン天井にする際の注意点

スケルトン天井にする際の解体時に、いくつかの注意点があります。

注意点①工事期間の確認

まず始めに、工事期間の確認です。面積によりますが通常、解体に1週間はかかります。そこから補修工事が入り、配管、配線を束ね、掃除をしてからの引き渡しとなるので、2週間から4週間ほどかかります。

注意点②アスベストを使用している場合

古いビルであるとアスベストを使用している場合があり、工事自体は行えますが、特別な飛散防止の施工が必要になるため、費用が高くなります

注意点③スプリンクラー設備の有無確認

スプリンクラー設備があるビルでは、スプリンクラーのヘッドの位置を変える必要があります。また、水が残っていれば抜かなければならず、さらに費用と工事日数がかかります

スケルトン天井のオフィスは原状回復のことも視野に入れよう

スケルトン天井のオフィスにする際には、現状回復のことを視野に入れて導入しなければなりません。

オフィス移転時には元の状態まで戻して返す「原状回復」が通例であり、退去時に解体以上の費用がかかることが考えられるため、契約する時点でよく確認する必要があります

スケルトン天井の管理方法

スケルトン天井は、定期的な管理が必要になります。ここでは2点ほど管理方法をご紹介します。

管理方法①配管や配線のメンテナンスを行う

スケルトン天井は、天井が無いために配管や配線にダメージを負いやすくなります。そのため、設備業者に連絡を取り定期的なメンテナンスをしましょう。

管理方法②清掃を行う

スケルトン天井にするとチリやホコリなども溜まりやすく、これらが降ってくることも考えられます。コンスタントな清掃を心がけましょう。また、清掃業者を頼む際には、高い場所の清掃を行えるかなど確認し、管理を行いましょう。

まとめ

スケルトン天井を選択する際の注意点と、原状回復や管理方法についてご紹介しましたが、いかがでしたか?

導入には注意すべき点がありますが、広々としたデザイン性の高いおしゃれな空間で働くことによる従業員のパフォーマンス向上や、企業のイメージアップ効果は確かに持ち合わせています。

天井も、一つの個性になります。

新しいオフィスへの移転をお考えの際には、ぜひ天井にも注目してご検討してください。