オフィスづくり

居抜きオフィスでも椅子にこだわりたい!オフィスチェアの選び方や種類、予算を徹底解説

オフィス家具の中でも、椅子は特に重要です。何故なら、オフィス滞在時間の8割もの時間に触れるであろう椅子の座り心地は、社員それぞれの作業効率に大きく影響するからです。

これから居抜きオフィスを構える方で、居抜きで抑えられたコストを社員に還元するならば、社内の士気向上にも繋がってくる椅子にこだわってみてはいかがでしょうか?

今回の記事では、居抜きオフィスにおけるオフィスチェアの選び方や種類、予算を解説します。椅子の座り心地を気にする人や、オフィスの内装よりも仕事のしやすさ、および生産性を重要視する人におすすめな内容ですよ。

オフィスチェア選び方のポイント

それでは、社員の仕事の生産性アップにも繋がるオフィスチェアの選び方のポイントを押さえていきましょう。

ポイント①健康を意識して選ぶ

オフィスチェアの選び方の一つとして、「健康」を意識した選び方があります。というのも、デスクワークで長時間同じ姿勢で作業している人ほど、健康に悪影響を及ぼしている可能性が高いからです。

健康を意識したチェアとしてエルゴノミクスチェアがあげられます。エルゴノミクスチェアとは人間工学という人間の動きを考慮して、体への負担を減らしたチェアです。

健康を意識してオフィスチェアを選ぶことで、全身の血行の悪化や腰痛・肩こり・頭痛といった様々な悪影響を及ぼしにくくなり、社員各人の士気力や作業効率を上げることができるでしょう。

ポイント②機能性で選ぶ

オフィスチェアの主な機能は以下の様なものがあります。

機能1)背もたれの高さ

ローバック
ローバック

背もたれの高さが低いローバックは、オフィスチェアで定番の高さとされており、価格を抑えたものが多いです。

ハイバック
ハイバック

ハイバックは、肩甲骨の上あたりまで背もたれがあるため、ローバックよりもゆったりと楽な姿勢を保って座ることができます。

エクストラハイバック

チェアの上部にヘッドレストが付いているもので、一番背が高いチェアのため、ハイバックよりもさらに安定感が増します。仮眠にも最適なので家に帰れないほど忙しい人やエグゼクティブなど椅子に高級感を出したい人におすすめですが、価格は高めになります。

機能2)ロッキングの種類

背ロッキング

背ロッキングは、最もシンプルかつスタンダードなロッキング方式です。座面は固定で、背もたれの部分のみが後ろへ倒れるように可動。多くのチェアに採用されている機能です。

チェア全体のロッキング

座面と背もたれが一体型になっており、等しい角度で同時に可動するロッキング方式です。背もたれを傾けると座面も傾くので足が浮きやすく、リラックスしやすい椅子とされています。

シンクロロッキング

背もたれと座面が連動(同調・シンクロ)して動くロッキング方式のシンクロロッキング。無理のない動きで姿勢を保てる上にフィット感が良く、身体への負担を減らすことができます。

このようにロッキングには色々な種類があります。これらに加えてロッキングの強弱を調整したり、ロッキング位置を固定する機能などが施されたチェアもあります。

他にも、腕を置くアームレスト付きのものなどがあります。アームレストの有無は個人の好みによりますが、安定感を求めるならアームレスト付きのオフィスチェアがおすすめです。

機能3)その他の調整

高さ調整

座面の高さ調整は、座る人の体格に合わせるための基本的な機能です。デスクの高さと座面の高さが合わないと変な姿勢で座ることなり、腰を痛める原因となります。

ランバーサポート

人間の背骨はまっすぐ立ったときの軽いS字が一番良い姿勢だと言われています。椅子に座ったときに腰の部分を支えて自然にカーブする様に付いているのがランバーサポートです。このランバーサポートが付いていて、上下に高さを動かせると、自分の背中に合わせた位置に調整することができます。

アーム調整

アームレストのあるオフィスチェアには、動かせない固定肘の物と動かせる可動肘のものがあります。動かせる可動肘のタイプでもオフィスチェアによって動かせる範囲が変わり、上下だけの物、上下左右の物、上下左右前後の物、上下左右前後首振りの物、と色々な種類があります。近年、アームレストはPCに向かうときだけでなくスマホやタブレットで仕事をするときの肘置きとしても注目されており、働き方に合わせて選ぶポイントの1つとなっています。

ポイント③場所ごとに合わせて選ぶ

オフィスチェアには様々な種類があるので、どの場所も同じオフィスチェアで良いわけではありません。たとえば、長時間同じ席に座るプログラマーなどの職種であれば、健康性を重視したエルゴノミクスチェアの方が疲れにくくていいでしょう。

営業職など外出が多くてデスクが狭い場合は、立ったり座ったりがしやすく収納しやすいアームレストがないオフィスチェアがおすすめです。

上記の写真の様にハイカウンターにハイスツールが組み合わせてあるオフィスも多いのですが、調整機能も背もたれもないので長時間の使用には向きません。長時間の使用も予想されるハイカウンターなら背もたれや調整機能のあるオフィスチェアのハイスツールタイプがいいでしょう。

会議室なら基本的に短時間かつ不特定多数の社員やお客様が利用するので、デザイン性にも拘りたい場所です。その様な場所に調整機能の多いチェアを置くとそれぞれの人が自分の調整をしてしまい、見た目の統一感がなくなってしまいます。固定肘や機能のシンプルなチェアにすると、見た目も揃ってメンテナンスの手間も減ります。

オフィスチェアの種類と予算目安

オフィスチェアには機能性チェア、会議室向きチェア、ハイスツールタイプ、エグゼクティブチェア、といった種類があり、同じデザインのチェアで機能を変えているシリーズも多くあります。今回は価格帯ごとに座りやすい椅子をご紹介していきます。

お手頃価格なチェアを求める場合

コロナ禍で自宅にもオフィスチェアを置いておきたい、とりあえずオフィスに数を揃えたいなど、お手頃価格なオフィスチェアを求める場合、予算目安は8,000円~5万円が相場となります。基本的に機能性を減らしていけば価格は抑えられるので、可動肘より固定肘の方が安く、アームレストがなくなればより安くなります。

この価格帯で使いやすい椅子はこのあたりラインナップとなります。いずれもメッシュタイプとなっており夏でも蒸れにくく、お手頃な割には座りやすい椅子となっています。


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健康を気にする場合

長時間のデスクワークをする仕事など健康を気にする場合は、エルゴノミクスチェアと言われる人間工学に基づいた設計をされたチェアがいいでしょう。予算目安は5万円~20万円非常に幅広くなります。
エルゴノミクスチェアと言えばハーマンミラーのアーロンチェア、スチールケースのリープチェアなど海外メーカーのもありますし、国内メーカーであるオカムラのバロンチェアなども有名です。いずれも10万円を超えてくるチェアとなりますが、長時間のPC作業でも無理のない姿勢を取れるチェアとなっています。

最近ではコロナ禍でオフィスを縮小する傾向にあり、中古ながら状態の良い椅子が多く出回っています。新品で10万円以上するチェアも中古であれば半額程度で購入できるので検討してみてください。その際は可動部分がスムーズに動く状態の良いものを選ぶように気をつけてください。

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フローリングにキャスターチェアを置く場合の注意

自宅などフローリングにキャスターチェアを置く場合は2つの点から注意が必要です。1つは床が凹むこと、もう1つはキャスターが滑りすぎることです。

テーブルなどの家具を引きずって動かすことを想像していただければわかると思うのですが、フローリングが傷つきます。オフィスチェアは日常的に座ったまま動かすので、何度も動かすうちに床が凹んでいきます。また、オフィスチェアはカーペットの上に置く前提で作られているので、キャスターが動きやすくなっています。フローリングのようにツルツルした床で使うと、カーペットで使うよりも動きやすいので注意が必要です。

以下の様なオフィスチェアをフローリングで使うためのマットやカーペットなどを敷いて使うといいでしょう。

まとめ

居抜きオフィスにおけるオフィスチェアの選び方や種類、予算について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

社員の士気や健康、作業効率に大きく関わるオフィスチェアに投資するだけで、業績がまるで違ってくるでしょう。

この記事をきっかけに、居抜きで抑えられた費用の使いみちの一つにオフィスチェアも候補に入れ、業績アップを図ってみてはいかがでしょうか?