オフィスづくり

小規模オフィス用Wi-Fiルーターの選び方やおすすめ製品を紹介

快適なオフィス環境を構築するためには高速かつ安定したWi-Fi環境が不可欠です。

しかし、数多くのWi-Fiルーターが販売されており、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

本記事では、小規模(20人以下)のオフィス向けWi-Fiルーターの選び方やおすすめ製品を紹介します。実用的な情報満載の記事ですので最後までご覧ください。

オフィス用・業務用Wi-Fiルーターとは

オフィス用・業務用Wi-Fiルーターは業務効率化に不可欠なツールで、スムーズなデータ共有、速度やセキュリティ面での安全性などで高いパフォーマンスが期待できます。

家庭用Wi-Fiとオフィス用・業務用Wi-Fiルーターには大きな違いがありますので、そのポイントを探ってみましょう。

家庭用ルーターは、ネットサーフィンなどをするには十分な通信速度で、セキュリティも基本的なセキュリティが備わっているといったところです。

それに対して、オフィス用・業務用Wi-Fiルーターはオフィスや店舗など、多数のデバイスが同時に接続される環境で、安定かつ高速ネットワークの環境を提供、セキュリティも万全にするために設計された機器です。

家庭用Wi-Fiルーターと比較して、より高い性能を備えています。業務で使用するため、特に通信速度が早く同時接続をした際にも快適な作業が出来ることが重要です。

オフィス用・業務用Wi-Fiルーターの選び方のポイント

では、オフィス用Wi-Fiルーターの選び方を3つのポイントに絞って解説します。

オフィスの規模に応じた通信範囲や速度を確認

オフィスのWi-Fi環境は業務効率に大きく影響します。最適なWi-Fiルーターを選ぶためには、オフィスの規模やレイアウト、利用状況などを総合的に考慮する必要があります。

ダウンロードとアップロード速度の目安基準

一般的に、オフィスではダウンロードとアップロード速度の基準を考え設定を行います。高画質のビデオ会議を行う場合、一人あたり5Mbps以上のアップロード速度が推奨されます。

メールなどで大容量ファイル転送、大量のデータを頻繁に転送する場合はギガビット以上の速度が望ましいです。また、多くのデバイスが同時に接続される場合は高速かつ安定した通信が可能なルーターを選びましょう。

フロアの広さや間取りに応じた製品選び

比較的小さなオフィスであれば、高性能な単一のルーターで十分な場合もあります。少し広めのオフィスでも、メッシュWi-Fiシステムを導入することで死角なくWi-Fiをカバーできます。メッシュWi-Fiシステムは、複数の無線ルーターを繋ぎ合わせて、まるで網目(メッシュ)のように広範囲にWi-Fiを届けることができるシステムです。

電波が届きにくい場所に中継器を設置することで、電波を中継しカバー範囲を広げることができます。

あらかじめレイアウトを確認し製品を選びましょう。

接続デバイス数にあったルーターを選ぶ

オフィスでWi-Fiルーターを選ぶ際、接続するデバイス数は非常に重要な検討事項です。デバイス数が多いほどルーターに負荷がかかり通信速度が低下したり、接続が不安定になったりする可能性があるので接続台数を想定の上でルーターの選択をしましょう。

 デバイス数が多い場合の問題点

デバイス数が多くなると各デバイスに割り当てられる帯域幅が狭くなり、通信速度が低下する可能性があります。

多くのデバイスが同時に接続されると、ルーターが情報を処理しきれなくなり接続が途切れたり、不安定になったりと作業や仕事に支障が出ます。

また、デバイス数が増えるにつれてセキュリティリスクも高まりますので、不正アクセスやウイルス感染に注意が必要です。

同時接続デバイス数に余裕をもたせる

今後デバイスが増える可能性を考慮し、余裕を持った接続台数のルーターを選ぶことがおすすめです。大は小を兼ね、デバイス数が変動しても安定した通信を維持するために余裕を持たせることが重要です。

セキュリティ機能

オフィスで使用する時に最も重要なのがセキュリティ機能です。Wi-Fiルーターのセキュリティ機能は、ネットワークへの不正アクセスや情報漏洩を防ぐ上で極めて重要です。

近年では、より高度なセキュリティ機能が搭載されたルーターが登場しており、安心してネットワークを利用できる環境が整いつつあります。セキュリティーは会社の信用にも関わる重要なポイントですので熟慮が必要です。

WPA3など最新のセキュリティ規格

WPA3は、従来のWPA2に代わり、Wi-Fiのセキュリティスタンダードとして注目されている規格です。WPA3では、WPA2よりも強力な暗号化方式を採用することで、不正なアクセスをより困難にします。

ゲストネットワーク機能

ゲストネットワーク機能は、来客者や外部の協力会社などに、社内のネットワークとは別にWi-Fiを提供する機能です。ゲストネットワークを利用することで、社内ネットワークを分離し、セキュリティリスクを軽減できます。また、ゲストネットワークに割り当てる帯域を制限することで、社内ネットワークの速度低下を防ぐことができます。

VPN対応ルーターの選択肢

VPN(Virtual Private Network)は、インターネット上で安全な通信を実現するための技術です。VPN対応ルーターを利用することで、リモートアクセスが可能になり、外出先から社内ネットワークに安全に接続できます。他にも、通信データを暗号化することで、盗聴や改ざんを防ぎ、IPアドレスを隠すことで、プライバシーを保護することが可能になります。

オフィスにおすすめのWi-Fiルーター

オフィスにおすすめのWi-Fiルーターを3製品以上ご紹介し、それぞれの製品の特徴や選び方のポイントを解説します。速度の速さやセキュリティの高さにより価格は高額になることがあります。

バッファロー WSR-5400AX6-MB

BUFFALO公式サイトより

最新のWi-Fi6に対応し、高速かつ安定した通信を実現。MU-MIMOやビームフォーミングといった複数の端末に同時にデータを送受信が可能です。速度低下が少なく、快適な通信環境を実現できます。接続台数は、環境や接続するデバイスにより異なります。さらに、ゲストポート機能も搭載されており、来客用のWi-Fi環境も簡単に構築できます。

ASUS BRT-AC828

ASUS公式サイトより

ビジネス向けに設計された製品で、高い信頼性とセキュリティを備えています。フリーWi-Fiスポットも手軽に開設できるため、来客の多いオフィスに最適です。MU-MIMO対応で、同時接続でも安定した通信速度をキープします。中規模オフィスや、セキュリティを重視する企業におすすめです。

TP-Link Archer AX11000

TP-Link公式サイトより

トライバンドは、Wi-Fiルーターが3つの異なる周波数帯を利用できる機能のことです。TP-Link Archer AX11000はこの機能を搭載しており、高速かつ安定した通信を実現します。ゲームなどにも最適です。さらに、低遅延な通信環境を提供する高度なセキュリティ機能も備えています。

大容量データ転送やオンラインゲームなど、高負荷な用途がある場合には最適なルーターです。

オフィス用Wi-Fiの導入における注意点

オフィスにWi-Fiを導入する際、先述したように将来的な拡張を考慮した設計が重要です。ここでは、配線や設置場所や製品選びの注意点について解説します。

配線や設置場所を工夫する

まず、金属は電波を遮断するためルーターやアクセスポイントは金属製の家具や壁から離して設置しましょう。他にも、電子レンジや無線電話など電波を発する機器から離すと、電波干渉を減らすことができます。ルーターを高い位置に設置することで電波の届く範囲を広げることができます。

スマートな配線のポイントは、配線を目立たなくするために床下や壁内に配線する方法やケーブルカバーを使用すると良いでしょう。オフィスの広範囲をカバーするために、複数のアクセスポイントを設置しメッシュネットワークを構築することも検討してください。

将来的な拡張を見据えて商品を選ぶ

将来的な拡張を見据えて商品を選ぶことも重要です。LANポート数が十分な製品を選びましょう。LANポート数が多いルーターは、複数のデバイスを安定して高速に接続できます。大容量のデータ転送や、複数のデバイスを同時に使用する場合にはより快適なネットワーク環境を実現できます。

また、メーカーが定期的にファームウェアのアップデートを提供しているか確認しましょう。メーカーのサポート体制が充実していることも大きなチェックポイントです。

まとめ

オフィス用のWi-Fiルーターを選ぶ際は、オフィスの規模や間取りなども含めた利用状況、そして将来的な拡張性などを考慮して最適な製品を選びましょう。セキュリティについても会社の信用につながりますので、充分に検討するようにしましょう。

迷った場合には、専門業者に相談することもより適切な製品選びにつながります。本記事を参考にしながら良いオフィス環境を整えてください。