「オフィスの面積が小さくて、会議室の数を確保できない」
「部屋の数が足りないため、予定通りに会議を実施できない」
会議室が足りないという悩みを抱えている企業担当者の方は多いのではないでしょうか。オフィススペースや費用の問題で、会議室の数を増やしたくても、実行に移せないケースも見受けられます。しかし、実際には会議室の使い方が悪いだけで、様々な工夫をすることで、解決する場合も多々あります。
そこで本記事では、無駄なく会議室を有効活用する方法について解説します。
会議室の活用が出来ていないケース
会議室を有効活用するためにもまず、会議室がうまくの活用出来ていないケースについて見ていきましょう。
会議室の中でも、10人以上で使うような大会議室が満室になるケースは、必ずしも多くはないようです。実際、ある企業調査を行ったところ、会議室を利用しているうちの80%が4人以下の会議だったことがわかりました。
一方、10人以上の会議は週に1回程度しか開かれておらず、予約だけして実際は会議室を利用しない「カラ予約」が3割くらいあることも発覚しました。
そのほか、オープンスペースにミーティングできるテーブルがないため、内密ではない議題であっても仕方なく会議室を利用する、といったケースもあり、無駄な会議室の使い方が多い実態が明らかになっています。
これから紹介する方法によって、会議室を増やさなくてもスペースを有効活用できるので、ぜひ参考にしてください。
大会議室の有効活用法
10人以上が使用する大会議室の有効活用法として、まずこの人数の会議を月に何回行うのかを確認しましょう。月に数回しか実施しないのであれば、次のような工夫をしてみてください。
可動テーブルおよび可動間仕切りの利用
可動式のテーブルや間仕切りを利用して小会議室を複数作り、大人数の時だけ繋げて使うようにする。
プロジェクターの活用
オープンなカフェエリアに天井吊り下げのプロジェクタースクリーンを設置し、普段はオープンミーティングに、大人数の会議の際はスクリーンをおろしテーブルを移動して利用する。
【可動テーブルおよび可動間仕切りの利用例:オカムラ フェローウォール100】
セミナーや会議の利用人数により1つの大部屋として使ったり、2つの部屋に分けて使ったりできる。
カラ予約、念のため予約の対策
前述した通り、予約だけして実際は会議室を利用しない「カラ予約」もかなりの割合で行われています。「使うかどうか不明だったため、念のため予約をしておいた」。こうしたケースは頻繁に起こっていないでしょうか。
もし実際に使わない「カラ予約」になると、その間、会議室はずっと空き状態になり、有効活用できないままになってしまいます。
カラ予約を削減するためには、以下の方法があります。
- 会議室の扉の前に、会議室予約システムをつける。
- 会議室を予約していても、会議室予約システムで利用スタートとしなければ予約自動キャンセル機能が作動するようにする。
- 会議室利用中の延長機能をつける。
こうした機能をつければ、カラ予約の削減に繋がります。カラ予約が明らかに多いことがわかっている企業では、こうした機能の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
【会議室予約システムの例:内田洋行 SmartTimeShare ValueEdition】
会議室前に端末があり、会議スタート時にボタンを押さないと自動的に予約がキャンセルされる。空いていればこの端末から予約して利用できるので、空いたまま放置される部屋が減る。
オープンスペースを活用
会議室を有効活用するために、オープンスペースの活用もおすすめです。
そもそも声が漏れない個室で行う必要のある会議は、意外と少ないものです。会議室を作ろうとすると、パーテーションや扉を設置するための費用がかかりますが、オープンな打ち合わせスペースを増やせば、設置費用の削減が可能です。
最近、多くの企業で導入されているのがファミレスブースです。さっと話し合ってさっと出られる、後ろの席も気にならない、といったメリットがあるので、少人数での会議や短時間の会議を行いたい際に便利ですよ。
また省スペースなので、会議室を作るだけの面積が確保できないオフィスでも、ファミレスブースであればミーティングスペースを作ることができるというケースもあります。機密性という点においては会議室に劣りますが、省スペース、低コストで行えるという大きなメリットがありますので、会議室の設置に迷っている場合は導入を検討してみてはいかがでしょうか。
【会議室予約システムの例:イトーキ ノットワーク】
三方向のパネルでセミクローズな空間を作り、オープンな空間でも周りを気にせずにしっかりとミーティングができる。
まとめ
以上、会議室を有効活用する方法について解説してきました。
オフィスを移転する際や会議室が足りないと頭を悩ませた際、闇雲に会議室を増やそうとするのではなく、「なぜ会議室が足りないと感じているのか?」問題の本質を考えることが大切です。従来通りの発想ではなく、考え方を変えてみると、案外、会議室がなくても済んでしまうケースもあるでしょう。
会議室が足りないと感じている企業の方は、ぜひ本記事の内容を参考にしていただき、会議室の活用法を再検討してみてください。