オフィス家具を取り揃える際に、最も大きな問題はコストが高くなってしまうことではないでしょうか。
近年シェアを伸ばすオフィス家具のサブスクリプション(サブスク)サービスなら、この問題を解決できるでしょう。特に、居抜きオフィスと親和性が高いため、簡単な手続きで理想的なオフィス環境の構築が可能です。
本記事では、オフィス家具サブスクリプションのメリットとデメリットから、おすすめサブスクサービス10選についてご紹介します。
オフィス家具のサブスクリプションとは?
オフィス家具のサブスクリプションとは、従来型のレンタルとは異なる定額制サービスです。
動画配信のサブスクリプションは、毎月定額を支払えば、その中で映画やドラマといったコンテンツが見放題です。オフィス家具のサブスクリプションも同様で、定額化された月額料金を支払えば、ラインナップの中から自由に必要なオフィス家具を選んで導入することができます。
家具のサブスクリプションとレンタルの違い
オフィス家具のレンタルは、商品1点1点にレンタル価格が設定されています。レンタルは数週間から数カ月程度の短期間を想定しており、長期間の利用では購入以上に割高となるのがデメリットです。
サブスクリプションは定額内であれば商品点数を自由に決められるため、初期費用などのコスト削減が期待できます。
またリースという形もありますが、こちらは数年単位を前提とした長期間の利用に適しており、移転の多いオフィスやビジネススタイルには向いていません。
オフィス家具のサブスクリプションは、従来主流だったレンタルとリースの間を取るような形で、ユーザーのニーズを埋める存在となっています。そして、「所有」ではなく「利用」という実利に焦点を当てている点が特徴です。まさに、働き方のバリエーションが増えた現代にフィットしているコンセプトと言えるでしょう。
オフィス家具サブスクサービスのメリット・デメリット
メリット
- 初期費用を抑えられるのでコストパフォーマンスが高い
- 定額内で自由にオフィス家具の入れ替えができる
- ラインナップにはデザイン性の高いオフィス家具もある
- 所有しないので減価償却費や固定資産税を考慮する必要がない
- 定額なのでコストを計算しやすく、経費削減効果も期待できる
- 退去時にオフィス家具の処分費用がかからない
- ベンチャーやスタートアップのような移転の多い企業と親和性が高い
- 居抜きオフィスに必要な家具をセットで導入できる(足りない分だけ追加できる)
- 場合により契約期間終了時に購入できるオプションやコンシェルジェサービスがある
- 購入を検討しているオフィス家具を実際に使って試せる
- 破損や故障時の補償サービスがある
オフィス家具のサブスクサービスは、コストパフォーマンスに大きなメリットがあります。そして、居抜きオフィスとの親和性の高さもメリットです。
ベンチャーやスタートアップ企業は成長スピードが早いため、自ずとオフィス移転の頻度も多くなります。この時、家具が足りないシチュエーションが出てきますが、その度に購入していては費用がかさんでしまいます。レンタルは短期向けのためコストパフォーマンスが悪く、リースは契約が長期間なため移転の度に解約料がかかるのでこれも適しません。
その点、オフィス家具のサブスクサービスは柔軟性があり、必要な分だけを追加できます。レンタル期間も数カ月から数年と自由に決められるため、ベンチャーやスタートアップ企業には特に最適です。
居抜きオフィスと同時にオフィス家具のサブスクサービスを利用すれば、初期費用を大きく削減しながらパッケージング化されたオフィス環境を整えることが可能です。
デメリット
- ポイントを絞ったオフィス家具の追加はレンタルに比べ割高になる
- 数年単位の長期間の場合はリースの方が費用が安い傾向にある
- 定額なので使用するオフィス家具の数に関わらず支払う料金は同じ
- オフィス家具サブスクサービスはまだ少ないので利用できる地域が限定されやすい
- 独断では決められないシェアオフィスのようなスタイルには向いていない
オフィス家具のサブスクサービスはレンタルやリースとの比較で、ケースによりコスト面でデメリットが出てきます。また、シェアオフィスのようなスタイルの環境では、オフィス家具のサブスクサービスは自由に使うことができません。
オフィス家具のサブスクサービスは新しい働き方やオフィススタイルに適応したものですが、中には例外として適さないものもあります。
おすすめオフィス家具サブスクサービス10選
続いて、オフィス家具のサブスクサービス10選について紹介しましょう。
subsclife

subsclifeのオフィス家具は、販売価格よりサブスク料金が上回らないように配慮されています。取り揃えるオフィス家具にはACME Furniture、HermanMiller、ASPLUND、Journal Standardといったデザイン性の高い人気ブランドも含まれており、オフィスのインテリアを重視する場合にも向いています。
subsclifeは日本全国をカバーしており、費用は定額料金と送料のみです。システムのシンプルさとラインナップが豊富であることから、オフィス家具サブスクサービスでは大手となっています。
無印良品

幅広い品揃えと高い品質の両立で人気な、無印良品の月額定額サービスになります。この月額定額サービスの魅力は、オフィス家具に加え、柔軟性とバラエティに富んだ無印良品の収納なども含まれている点です。
従来のオフィス家具では無機質過ぎるが、かといってデザイナー家具ではイメージに合わない場合もあるでしょう。そのような時、無印良品のシンプルで控えめな主張のオフィス家具は、ほどよくオフィスを演出する最適な選択になり得るかもしれません。
airRoom

airRoomは、関東・中部・関西の一部地域を対象とした、オフィス家具サブスクサービスです。人気ブランドを含む数千点の豊富なラインナップを取り揃え、1点から利用することも可能です。
利用期間は最短3カ月からとなっており、それ以上は1カ月単位で期間を選べる柔軟性も特徴です。特に移転頻度が多かったり、規模の小さいオフィスに向いているでしょう。オフィス家具の交換も簡単に行えるため、レイアウトの変更で気分を変えるのにも最適です。
CLAS

CLASの大きな特徴は、ユーザーの利便性を最大限に高めている点にあります。インターネットから必要なオフィス家具を選ぶだけで、配送と設置だけでなく、返却の際も全て専門業者が行ってくれるのです。
オフィス家具のラインナップには、WEB会議にも最適な55型のテレビといった家電もあり、常設するほどではない一時的に必要なオフィス家具の追加にも適しています。
flect

flectは、通販大手dinosが運営するオフィス家具サブスクサービスです。利用期間は2年間からとなりますが、品質へのこだわりが大きな特徴になっています。
flectの提供するオフィス家具のラインナップは、どれも厳しい基準をクリアした新品のみで、中古品や使い回しはありません。使い続けているうちに気にいれば、期間終了後に購入することもできます。
STYLICS

STYLICSも先述のflecと同じく、新品オフィス家具のみを取り扱うサブスクリプションサービスです。
オフィス家具は価格に対して、使ってみないと分からない部分が多い点にリスクがあります。STYLICSはこうしたニーズに応えるため、約7万点を超える150ブランドものオフィス家具サブスクサービスの提供を開始しました。
利用期間は2年間からとなりますが、3年までは支払総額が商品価格を超えないというのもユーザーには嬉しいポイントです。
サブスクバスターズ

サブスクバスターズは、他のオフィス家具サブスクサービスに比べてとてもユニークです。豊富なラインナップを取り揃える競合他社に対し、サブスクバスターズは耐久性の高い国内の4社だけに絞っています。
また、他社は家庭向けの家具も多く取り扱っていますが、サブスクバスターズはオフィス家具に焦点を当てています。そのため、オフィス家具だけでなく、内装・配線・電気工事といったオフィスに必要とされるサービスもカバーしており、専門性の面でも強みがあります。
@サブスク

@サブスクは、イトーキ シェアード バリューが運営するオフィス家具サブスクサービスです。同社は機能的な什器・設備で知られるイトーキグループの強みを活かし、実績のあるイトーキ製のオフィス家具をリーズナブルな価格で利用できるのが大きな魅力です。
また、イトーキ シェアード バリューは、オフィスなどの拠点がないプロジェクト用途に向けたマンスリーオフィスも展開しています。このサービスと@サブスクをセットで利用すると、パッケージ化されたオフィス環境が構築でき、短期間にオフィスが必要な場合におすすめです。
Kaggレンタル

Kaggレンタルは、東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏にある1都3県を対象としたオフィス家具サブスクサービスです。Kaggは家具の通信販売を運営しており、そのノウハウをオフィス家具のサブスクサービスへと発展させた形です。
取り扱っている商品は10万点以上あり、この中にはHermanMillerといったデザイン性の高い人気ブランドも含まれています。月額990円からとリーズナブルなため、対象地域であれば、有力な選択肢になるでしょう。
FITTINGBOX

FITTINGBOXは、高品質なヨーロッパ家具の輸入販売を行ってきた、インターオフィスによるオフィス家具のサブスクリプションサービスです。
契約期間は2年になるものの、契約期間内で50%のオフィス家具の交換も可能です。成長スピードの早いベンチャーやスタートアップ企業のニーズに応え、初期投資と物理的リスクを抑えながら、さらに設置やメンテナンスを含めたプランニングまでサポートしています。
まとめ
オフィス家具サブスクリプションのメリットとデメリットから、おすすめサブスクサービス10選についてご紹介しました。
オフィス家具にかかる費用は、ビジネスにおいて見逃せないコストです。オフィス家具のサブスクサービスは定額料金を支払えば、自由に選んで利用することができます。そのため、購入、レンタルやリースに比べて初期費用を大幅に削減できるのがメリットです。特に移転の多いベンチャーやスタートアップ企業に適しており、居抜きオフィスとのセットなら、コストを最小限に抑えながら簡単な手続きでオフィスの構築が可能になります。
オフィス家具サブスクサービスではデザイン性の高い人気ブランドだけでなく、よりオフィス利用にフォーカスを当てた業務用の商品も提供しており、多様なバリエーションに対応しているのも魅力的です。
オフィス家具のサブスクの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。