居抜きしたオフィスをおしゃれにカスタマイズするには、まずどこをリフォームするのが良いかをご存知ですか?雰囲気をイメージチェンジするのに効果が大きいとされている1つが「床」です。「空間を占める面積が大きい=視覚的な効果も大きい」という事が大きな要因とされています。
では、
- 自分の会社のイメージに合い、かつ、おしゃれに見える床材は何か?
- 内装工事業者に頼むべきなのか?
- DIY※でコストを削減できるのか?
床のリフォームの疑問や材料を選ぶコツを、プロのインテリアデザイナーが実例を交えながら、わかりやすくご紹介いたします。
※DIY:「Do It Yourself」の頭文字を取った略。自身で何かを作ったり修繕すること。
DIYできる?内装業者にお願いすべき?違いを見てみよう
まずはどういったリフォームがDIY可能で、どういった工事は内装業者にお願いした方が良いのか、その違いを見ていきましょう。限られた予算の中でリフォームを考えているのであれば、デザインの構想をする前にDIYできる内容から考えていく方法が効率的かもしれません。
①初心者でもDIYしやすい材料
- ビニール系床材
- はめ込み式フローリング材やビニール材
- タイルカーペット
ビニール系床材はDIYの流行に伴い最近の主流になっていて種類も豊富です。本物に似せたプリントが施されたビニール系床材を街中で目にする事も多いのではないでしょうか?
カッターなどの身近な工具で簡単に施工可能なうえ、メンテナンスが簡単、さらに撤去にする時も容易に取り除く事ができるので、コストパフォーマンスの面でもかなり優秀です。
しかし本物の木材や天然石と比べると高級感に劣るので、本物志向の方は偽物っぽいと感じてしまう事も少なくありません。
②内装業者にお願いした方が良い材料
- 木の無垢材
- 天然石や石タイル
- モルタル床(DIY上級者なら可能)
- タイル床(DIY上級者なら可能)
自然素材の扱いは、ビニール系床材のような人工材に比べて難しくなります。
例えば、木の無垢材は反りや捻りがあり使用する場所を選びます。また天然石や石タイルは重量があり、しっかり下地工事がされていないとガタガタに仕上がってしまう恐れがあるため、プロにお願いする方が確実にきれいに仕上がります。
しかし、モルタル床やタイルの左官工事は比較的DIYの分野にも浸透し始めていますので、ホームセンターなどで材料を揃える事ができます。DIY上級者は挑戦しても良いかもしれません。
自分の会社のイメージに適した素材を選ぼう!
使う材料の目星がついたら、次は自分の会社のイメージに適した素材を選びましょう。素材は空間のイメージを作るだけでなく、人に与える印象にも影響します。
どんなイメージの会社になりたいか、どう見られたいのかなど、自分の会社のイメージを明確にすると選びやすいでしょう。
ここではオフィスを3種類のタイプに分けて、それぞれの空間に合う素材をご紹介します。
①温かい雰囲気でリラックスできるカフェ空間
インテリアデザインをする上で「カフェっぽくしたい」というご要望はとても多いです。中でもオフィスに適応する場合は、女性関連の事業が多く見られます。
例えば、女性をターゲットにした商品を開発する会社であれば、カフェっぽい温かみのある雰囲気にする事で、来社される取引先にも商品と紐付いた居心地の良い印象を与える事ができ、名刺代わりにもなります。
おすすめの素材
ホワイト系の木フローリング・ラグ・ウーブン(折り目調)
シェブロンウッド(WD915)
アンティークラグ(GT857)
ココフロア シート(GT927R)
②「力強い・高い信用性」を重要視するビジネス空間
投資や金融ビジネスなどの高い信用性を得る事が重要な事業もは、「硬い・揺るがない」などハードで強い印象のある空間が好まれます。
取引先に「信用できる」という印象を植え付ける1つの手立てとしても雰囲気作りは有効です。
おすすめの素材
大理石・石タイル材・ダーク系の木フローリング
ターキッシュマーブル(IS859)
ラフエッジストーン(IS945)
黒柿(WD941)
③NY風インダストリアルなカジュアル空間
若い起業家から要望が多いのが、インダストリアル調のNY風空間です。ブルックリンスタイルとしても浸透していますが、アイアンやアンティーク素材を使った1920年代頃のアメリカ工業系デザインです。インテリアショップだと「journal standard furniture」や「acme furniture」などが有名です。
若いメンバーの多い会社や、流行に沿った事業展開をする会社に適したデザインと言えるでしょう。
おすすめの素材
モルタル床・陶器タイル・アンティーク調の木フローリング
モルタルブロック(IS889)
イビザ(GT855)
キャッスルオーク(WD973)
床のリフォームでは、取引先に対しどのような印象を与えたいかで素材を選ぶのも良いですし、自分の好きな材料を使ってモチベーションをあげるという選択肢もあるほか、社員に居心地の良い空間を提供するというのも素晴らしい考えです。
豊富な種類の素材から選ぶのは難しいことですが、そういう時は最初に考えていた「どんな会社にしたいか?」を振り返ると選びやすくなるので、ぜひ試してみてください。
まとめ
ビジネス関連の書籍で「靴を見ればその人の品格がわかる」というフレーズを目にした事があります。一流の靴を履いている人は仕事も一流という意味合いですが、オフィスにとっての「靴」を「床」に置き換えてみると良いかもしれません。
居抜きオフィスといえども自社にとっては新たな場所でのスタート地点。より良い一流の会社に成長できるように、床のリフォームを検討してみてはいかがでしょうか?