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居抜きオフィスのトラブル例!失敗しないための対策とは

前に入居していた会社が使っていた内装や設備工事費用、什器、備品などをそのまま引き継いでオフィスとして利用する「居抜きオフィス」は、初期費用を大幅に抑えることができるというメリットがある反面、様々なデメリットも存在します。

本記事では、居抜きオフィスのトラブル例をご紹介します。居抜きオフィスで失敗しないために、どのような対策を行えばよいのかについて知っておきましょう。

居抜きオフィスに入居時のトラブル

居抜きオフィスは、初期費用を抑えることができ、営業開始までの日数が少なくて済みますが、トラブルが起こることも多いと言われています。一体どのようなトラブルが起こるのでしょうか?また、そのトラブルを防ぐための対策とはどのようなものなのでしょうか?

1-1.オーナーの許可が取れていない

昨今、注目を集める「居抜きオフィス」ですが、契約を交わす入居者や仲介業者が貸主であるオーナーの許可を取らず、勝手にオフィス利用者を募集している場合があります。
オーナーの許可が取れていない場合、入居者や仲介業者と合意できていたとしても、最終的に借りることができないということも起こり得ます。
これには、「居抜きオフィス」に対してのオーナーの理解がそこまで広がっていないという現実が、背景にあります。

◆対策
最終的に、オーナーが納得しなければオフィスを借りることができないので、オーナーの許可がきちんと取れているのかを確認しておきましょう。

1-2.譲渡費用を後出しされる

居抜きオフィスの場合、内装や設備、什器、備品などは無償で引き渡されるケースが多いですが、退去する会社によっては「有償で買い取って欲しい」などと後出しで譲渡費用の話を持ちかけてくることもあります。


◆対策
後々のトラブルを防止するためにも、買い取りをする場合には、買い取りをするものをすべて記載、金額もしっかりと詳細に記載して記録として残すようにすることが大切です。
口頭で金額を決めてしまうと後でトラブルに発展してしまう可能性があるので、詳細をしっかりと決めてから、必ず記録に残すようにしましょう。
また、無償のものと、有償のものについてもしっかりと決めた上で譲渡契約を結ぶのがおすすめです。

1-3.破損汚損箇所がある

居抜きオフィスに入居する場合、原則、原状回復義務を引き継ぐという形になります。つまり、前の会社が残した破損汚損箇所は、次の入居が負担することが多いのです。


◆対策
まず、入居時に破損汚損箇所を確認することが大切です。
そして、確認するだけだと退去時にどこまでの原状回復をするのかでトラブルになることが多いため、現状の状況を写真などに残しておき、退去時に「どの程度の原状回復をするのか?」を取り決めて書面に残しておくのがよいでしょう。
さらに、現時点で原状回復にどの程度の費用が発生するのかという見積りを取っておくのもおすすめです。
将来どの程度の費用負担することになるのかを把握することができるため。

1-4.内装や設備の瑕疵リスク(故障など)

居抜きオフィスは、内装、設備などをそのまま引き継ぎます。そのため、内装・設備工事にかかる費用を抑えることができるというメリットがあります。
しかし、その引き継いだ内装・設備がすでに故障していて使えない、またはすぐに壊れてしまったといった、いわゆる瑕疵リスクにより新しく買い替える必要が発生し、想定外の費用がかかってしまうことがあります。

◆対策
よくあるのが、空調機や排水設備(トイレ)などのトラブルです。
このようなトラブルを防ぐためには、内見時にしっかりと動作確認を行うことが大切。
また、動作確認をするだけではすべてのトラブルを防ぐことはできないので、あらかじめ「瑕疵担保責任」について決めておくことが重要です
引き継いだ、内装、設備などに問題があった場合、誰が責任を負うのかを確認しておきましょう。
その他、設備や什器などがリース契約となっている場合があります。
リース契約の確認、必要に応じて契約者の変更手続きなどを行っておくようにしましょう。

1-5.必要のない什器備品を残された

契約時の取り決めで、ある程度綺麗な状態で、入居することになっていたが、実際に引越し日当日に現場に行ったら不要な什器・備品を残されてしまったというケースも少なくないようです。

◆対策
撤去を求めるもしくは、処分にかかった費用を請求するという対策が有効です。
やってはいけないのが、そのまま放置してしまうというということ。
放置して時間が経つと、それを認めたと解釈されてしまうので、必要のない什器・備品が残っていた場合には即日対応をしてもらうようにしましょう。

居抜きオフィス退去時のトラブル

居抜きオフィスでは、退去時にトラブルになることもあります。居抜きで入るよりも、実は出る方が難しいという場合が多いのです。

ここでは、退去時に起こりがちなトラブルについてまとめました。どのようなトラブルが起こるのか、また、どのような対策をすればよいのかを知っておきましょう。

2-1.居抜きを許可されない

居抜きで入居できたのだから、居抜きで退去できるはずだと考えている人が多いようですが、オーナーが許可をしなければできません。
「居抜き」での退去を嫌がるオーナーも少なくなく、居抜きを許可されないこともあり得るのです。

◆対策
最も大切なことは、オーナーが納得できるような状況を作るこです
具体的に言えば、次の入居者を見つけること
もちろん、オーナーの許可がないと次の入居者を探すことはできませんが、目星をつけておくとよいでしょう。
次の入居者が決まっていれば、その物件の空白期間が生まれずに済み、新たな入居者を見つける手間や費用を抑えられるので、オーナーサイドにもメリットがあることを説明して、粘り強く交渉するのがおすすめです。

2-2.居抜き入居募集期間が短い

状況によっては、居抜き入居募集期間が短い、もしくはほとんどないために、次の入居者が決まらないというケースもあります。その場合、居抜きではなく、通常通り原状回復をしなければならなくなるため、多くの費用が必要になります。

◆対策
次の入居者の募集期間が短い、ほとんどないという場合の対策は、幅広く募集を行うことです。具体定的には、

  • SNS(Facebook、Twitter、ブログなど)を活用する
  • 仲介業者などの専門家に依頼する

などです。
短い期間で次の入居者を決めるには、多くの人に情報を公開する必要があるので、利用できる方法はすべて利用して募集するのがよいでしょう。

2-3.オーナーはOKだけど、立ちはだかる管理会社・仲介業者

オーナーが居抜き退去を理解したものの、管理会社や仲介業者が居抜きオフィスについて十分に理解していないという場合もあります。明確に反対することはしませんが、遠回しに諦めるように説得してくることもあるようです。

◆対策
そもそも、オーナーが居抜き退去を許可していれば、居抜きで退去をすることができます。
賃貸借契約書を確認すればわかりますが、貸主と借主の契約になるので、本来であれば、管理会社や仲介業者に反対をされてもそれに従う必要はありません。
ですが、管理会社や仲介業者と揉めるのは良い方法ではありません。
オーナーが許可していること、空白期間が短いこと、その他、居抜きのメリットを説明し、管理会社や仲介業者に理解を求めましょう。

2-4.自社内の会計上の処理

基本的にはオフィスの内装工事については、減価償却するものとされます。そのため、什器や備品についてある一定以上の金額のものは減価償却します。その簿価を会計上きちんと処理する必要があります。
この減価償却は、毎年一定の額を経費として処理することになります。設備機器ごとに耐用年数が決められており、その耐用年数に基づいて償却します。

居抜きオフィスの場合、引き継いだ設備の耐用年数がわからないなどで税務上、損をしてしまう可能性があります。


◆対策
減価償却については、社内の経理担当者だけで対応するのは難しくなります。税理士など専門家に相談するのが最も良い対策です。

2-5.引き継いだものに瑕疵が。。(引き渡し後に故障など)

居抜きで退去する場合、内装、設備、什器、備品を次の入居者に無償で譲渡するというのが一般的です。
一旦引き渡してしまえば何も問題はありませんが、引き渡した後、設備が故障してしまったなどのトラブルが起こり、連絡が来ることがあります。

◆対策
このような、トラブルはかなり多いと言われています。
トラブルが起こると、どちらの責任なのか、どちらが費用を負担するのか、どのように解決するのかなど、解決するまでに時間と費用がかかってしまうことが想定されます。
そのため、「責任の所在をしっかりと明確にしておくこと」が大切です。
特に問題が起こりやすいのは設備ですので、設備について耐用年数なども含めて事前によく話し合って決めておくことが重要となります。

まとめ

居抜きオフィスは、初期費用が抑えられる、業務開始までの日数が最短で済むなどのメリットがある一方で、「居抜きでの退去が認められない」、「次の入居者を見つけるまでの期間が短い」などのデメリットがあります。
居抜きオフィスで入居する、退去する場合、失敗しないためにもメリットとデメリットについて十分理解してから行うようにしましょう。