オフィスや会議室へのスピーカー導入は、使用用途や使用場所によって選び方が異なります。
本記事では、オフィスと会議室で使用するスピーカー選びのポイントに加え、BGM用やWEB会議など、シーンに合わせたおすすめスピーカーについて紹介します。
オフィスに置くBGM用のスピーカーを選ぶポイント
オフィス向けBGM用スピーカー選びのポイントから見ていきましょう。
オフィスの規模や使用人数
スピーカーには「W(ワット)」の単位で表記される、出力に違いがあります。BGM用のスピーカーを選ぶ際は、オフィスの規模や使用人数に応じて適切なパワーを持つ製品を選択しなければ、音が全体に届かず快適な視聴を損ないます。
オフィスの規模が小~中規模であれば20W以上、それよりも大きい場合は40W以上あるものを選ぶようにしましょう。加えて、オフィスが大規模の場合は、スピーカーが1つでは不足を感じる可能性があります。BGM用のスピーカーは、オフィスのサイズに応じて数を増やしましょう。
簡単に設置できる
BGM用のスピーカーには、様々な種類があります。天井埋め込み型の場合、オフィスが対応可能な設計でなければ工事が必要になります。BGM用スピーカー導入のコストを抑えたい場合は、簡単に設置できることも重要なポイントです。
どの程度音にこだわるか
業務のサポート役としてのBGMですが、音質へのこだわりもスピーカー選びを左右する要素になります。
・広範囲の指向性を持ったスピーカー
スピーカーの指向性とは、音を聞かせる範囲を限定できる機能です。「指向性スピーカー」という種類の製品がありますが、これは特定のエリアに絞って音を聞かせられるスピーカーになります。オフィス向けのBGM用では、広範囲の指向性を持ったスピーカーがおすすめです。さらに、均一に音を反射するものであれば、オフィス内のどこでもよく聞こえるでしょう。
・マスキング効果がある
オフィスにBGMを導入する時、多くの場合はマスキング効果を期待します。マスキング効果とは、BGMによって他の雑音を隠してしまうことです。こうしたニーズもあり、スピーカーにはマスキングを得意としている製品もあります。
デザイン性
部屋のレイアウトを考慮した時、スピーカーにはインテリアや家具の要素もあります。これはオフィスにおいても同様で、デザイン性もスピーカー選びのポイントです。壁掛けなど様々なデザインがあり、オフィスの雰囲気に合ったスピーカーをお選びください。
オフィスにBGM用スピーカーを置く際の注意点
BGMには、選び方次第で業務の集中力をアップさせる効果があります。オフィス内には業務の中で様々な雑音がありますが、スピーカーから流れるBGMにはマスキング効果が期待できます。さらに、音楽によるリラックス効果も与えてくれるのです。
しかしメリットと同時に、BGMは曲調や音量に注意して使用しないと、逆効果にもなります。特にカスタマーサービスや営業といった、お客様との電話が多いオフィスでは、BGMの選択や音量により注意を払う必要があるでしょう。
また、重低音を得意とするタイプのスピーカーは、従業員によっては集中の妨げにもなるので、バランス型の製品を選びましょう。さらに、ソフトな音質を持ったスピーカーであれば、より業務に適しています。
オフィスに置くおすすめのBGM用スピーカー
BOSE【DM6C PAIR WHT】スピーカー 天井埋込スピーカー (白) (ペア)
約79,200円:2021/6/28現在
BOSE【DM6C PAIR WHT】は、天井埋め込み型の本格的なスピーカーになります。オフィスだけでなく、コンサートホールなどのイベント会場や、病院など様々なスタイルに対応できる製品です。
オフィスが小規模であったり、もっと簡易的な設備をお求めの場合は、Bluetoothなど無線接続が可能でスマホやiPhoneを繋げてBGMを流すのがいいでしょう。
JBL BAR 2.0 ALL IN ONE
約12,600円:2021/6/28現在
バータイプのスピーカーであるJBLの「BAR 2.0 ALL IN ONE」は、家庭でも高音質での映画鑑賞を目的とした製品です。天井埋め込み型に比べて安価で工事などの手間も不要となります。テレビの前に置けるスリム設計なので、場所を取ることもないでしょう。
BOSE HOME SPEAKER 500
約51,700円:2021/6/28現在
BGM用のスピーカー費用を抑えたいが、オフィスの中心に置きたい場合は、360度方向に音を出せるタイプのスピーカーがおすすめです。BOSE HOME SPEAKERシリーズは、Bluetoothだけではなく、アレクサなどにも対応したスマートスピーカーに分類され、スマホやタブレットといったモバイルのデバイスとの連携も大きなメリットです。
BOSE SoundLink Revolve Ⅱ
約27,500円:2021/6/28現在
360度スタイルでBluetoothが欲しいけど、もっと費用を抑えたいニーズには、BOSE SoundLink Revolve Ⅱが適しています。小型軽量で、導入も簡単です。
会議室におすすめのWEB会議用スピーカー
以前は会議室に置くテレビ会議システムのスピーカーと言えば音質も求められましたが、WEBミーティングの流行とともに、近年ではシンプルさや機能性に優れている方が重視され、カジュアル化してきています。
Rally Bar
スイスに本社を置くLOGICOOLは、近年オフィス向けの製品でもシェアを伸ばしているメーカーです。カジュアル化しているニーズに応えた製品は、デザイン面でもオフィスを演出してくれるものばかりでおすすめです。
LOGICOOLのRally Barは、カメラ、マイク、スピーカーが一体型になった中規模会議室向けのWEB会議用ツールです。シンプルな形のため工事の手間などはいらず、簡単に導入できます。小会議室用のRally Bar miniや大会議室用のRally Plusもあり、バリエーションも豊富です。
少人数でのWEB会議で使用する
少人数でのWEB会議におすすめなのは、スピーカーとマイクが一体型になった製品になります。
製品選びでは、ハウリングを防ぐエコーキャンセル機能や、周囲の雑音をシャットアウトしてクリアな会話を実現するノイズキャンセリング機能が付いているかを必ずご確認ください。
安定した動作ならUSB接続が適しており、スマホなどのモバイル端末との連携ならBluetoothにも対応している必要があります。また、使用人数の拡張や横に並んだ長机でのWEB会議には連結機能の他、自動で音量を調節するオートゲインコントロールがある方が快適な環境となります。持ち運びを行う場合は、充電可能なバッテリー内蔵型が適しているでしょう。
ヤマハ ユニファイドコミュニケーションマイクスピーカーシステム YVC-330
約52,000円:2021/6/28現在
ヤマハのYVC-330は、WEB会議に必要な機能がほとんど備わっています。価格も5万円台となっており、オフィスに導入するにもコストは負担にならないでしょう。
Anker PowerConf スピーカーフォン
約13,000円:2021/6/28現在
より少人数のWEB会議や、個人での使用に適しているタイプもあります。Ankerの「PowerConf スピーカーフォン」は低価格高品質で、少人数であれば十分な機能が備わっているのでおすすめです。移動が多く、外出先でのWEB会議が多い場合は、持ち運びしやすい小さなサイズ感もメリットになります。
イベントや講演で使用するスピーカーやマイクセットが欲しい
イベントや講演を行う場合は、聞き取りやすい音質と音量で言葉を届けなくてはなりません。しかし、PA(音響機器)セットとなると設備として少々過剰に感じられ、運搬も負担になるでしょう。
サンワダイレクト 40W 400-SP066
69,800円:2021/6/28現在
サンワダイレクトのこちらの製品は、大会場にも対応できる40Wの出力があります。持ち運びしやすい取っ手の付いた小型のスピーカーに加え、マイクも2本セットになっており、導入しやすいでしょう。
まとめ
オフィスと会議室で使用するスピーカー選びのポイント、そしておすすめスピーカーについて紹介しました。オフィスのBGM用スピーカーは、規模や使用人数、広範囲の指向性を持ったスピーカーであること、マスキング効果があるといったポイントに注目してお選びください。
WEB会議用なら、マイクとスピーカーがセットになった製品がおすすめです。ビジネスフ用途では、エコーキャンセル機能とノイズキャンセリング機能が付いているものが適しています。加えて、多人数や規模の大きい会議室の場合は、連結機能とオートゲインコントロールがあるものが向いています。
BGM用で費用を抑えたい場合は、設置が簡単かつBluetooth搭載の360度タイプのスピーカーがおすすめです。