テレビモニターやPCモニターは多数販売されており、どれを買えばいいか頭を悩ませてしまうことも多いでしょう。オフィスで使うモニターは、会議室用や従業員用など、使用場所や職種、用途によって最適なものが変わります。
本記事は、オフィスで使うテレビモニター/PCモニターの選び方を、会議室用や従業員用と具体的なシチュエーションに分けて紹介します。
モニターの取り付け方と特徴
壁掛け

壁掛けタイプのモニターは、ケーブルなどの配線を壁に埋め込めるため、会議室のレイアウトがスッキリする省スペース化のメリットがあり、壁に掛けるので、大型モニターでも取り付けることができます。
一方で、設置すると固定されるため、状況に応じてモニターを移動させられません。1つの会議室を多目的に使用するオフィスの場合、この点はデメリットに感じられるでしょう。また、壁掛けタイプは壁に補強工事や電源工事が必要になるため、工事費用が発生します。
モニタースタンド

https://www.esupply.co.jp/ItemPage/EEX-TVS001?item=top_recom
モニタースタンドは、キャスターのついたスタンドにモニターを固定できるため、移動できるのが大きなメリットです。そのため、オープンスペースのミーティングエリアでの使用や、多目的用途の会議室にも導入しやすいでしょう。
デメリットはケーブルなどの配線をまとめておかないと導線の邪魔になったり、設置先に電源がないと困る点、移動・設置に時間がかかる点です。モニタースタンドは、仕様によりつけられるモニターのサイズが決まっています。購入前にはモニターとスタンド両方のサイズをよく確認してください。また、壁掛けタイプに比べると足がある分、設置スペースが必要になります。
モニターアーム

https://www.esupply.co.jp/ItemPage/EEX-LA028
モニターアームは、取り付けたモニターの向きを自由に変更でき、テーブルの上に脚がないためテーブルを広く使えるというメリットがあります。
取り付けられるモニターのサイズに制限があり、写真のものだと34インチまでとなります。4人くらいまでの小規模なミーティングスペースに向いています。
モニターを選ぶ時の注意点
テレビチューナーの有無
近年では、オフィス内のコミュニケーション目的で、終業後にスポーツ観戦をするケースも珍しくなくなってきました。また、災害時などにテレビ報道で情報収集できるメリットもあります。
一般的に”PCモニター”と言われている製品にはテレビチューナーが組み込まれていません。オフィスでテレビ観戦をしたい場合はテレビチューナーの付いているモニターを選ぶといいでしょう。しかし、テレビ用のアンテナ端子がないオフィスもあるので、事前にビルオーナーや不動産仲介業者に確認をしたほうが良いです。
VESA規格
上記にご紹介した3種類のモニターの取り付け方法ですが、モニター背面にあるネジ穴に金具を取り付けて、壁やスタンドやアームに掛けてネジを閉める仕組みになっています。そのネジ穴の間隔を国際標準規格で定めているのがVESA規格と言います。VESA規格はモニターのサイズによっていくつかパターンがあります。購入したいモニターや金具を選ぶ時にはVESA規格があっているのかを確認してから購入してください。詳しくは、こちらのサイトを参考にしてください。
VESA規格って何?初心者でもできる液晶ディスプレイアームの設置(IOデータ)https://www.iodata.jp/ssp/magazine/119/index.htm
会議室・打ち合わせ用のモニターの選び方
大会議室(10~20人以上)
参加者が10人以上の大会議室には、60インチ以上の壁掛けモニターが適しています。会議の参加者が増えると、大サイズのモニターが複数必要になるケースもあります。拠点間を結んだ大規模なWEB会議だと、参加者の顔を移すためのモニターと資料を映すモニターなど使い分けが必要な場合もあります。
場合によってはプロジェクターやインタラクティブモニターを合わせて使うのも効果的です。これは、会議のペーパーレス化にも有効でしょう。
小中規模会議室(4~10人程度)
参加者が4~10人程度で使用する中規模の会議室には、40~50インチ程度のモニターが適しています。壁掛けの場合は省スペースになりますし、スタンドの場合はモニターのサイズが大きすぎないため位置を移動することが簡単にできます。
オープンミーティングスペースやファミレスブースなど(4人程度)
オープンミーティングスペースやファミレスブースなど4人程度テーブルには、30インチ程度のモニターが適しています。オープンミーティングスペースやファミレスブースはテーブルが小さいことが多く、あまり大きなモニターを置くことができません。普通のPCモニターを置くよりもモニターアームを使った方が足がない分、テーブルを広く使えておすすめです。
おすすめの会議室用モニター
SONY BRAVIA FW-65BZ35F/BZ

約300,000円:2021/6/6/28現在
SONYのテレビブランドBRAVIAには、オフィスに最適な法人用モデルもあります。FW-65BZ35F/BZは4K対応の65型で、会議などのモニターにも最適です。薄型で軽量なため、横だけでなく縦置きの他、傾斜設置も可能です。
アイリスオーヤマ 65UB10P

約100,000円:2021/6/6/28現在
テレビチューナー内蔵の60インチ以上なら、アイリスオーヤマがおすすめです。65型のサイズで4Kにも対応する高解像度のモニターながら、約10万円程度で購入できます。
I-O DATA EX-LD4K432DB

約60,000円:2021/6/6/28現在
小規模会議室やミーティングスペースには、I-O DATAの43インチモニターが適してるでしょう。4K対応ながら6万円台のリーズナブルな価格設定に加え、豊富な入力端子もオフィスでの利用に最適です。重量は8.9kgと軽く、壁掛けでの使用にも向いているでしょう。
従業員用のPCモニターの選び方
サイズ
PCモニターのサイズは、使用距離によって適切なものが異なります。オフィス向けに多く採用されているのは、27インチや24インチが多く、32インチの大型サイズも人気があります。
またモニターは、スクエアタイプ(4:3)とワイドタイプ(16:9)にも分類されます。近年はワイドタイプが主流となっていますが、上下が狭くなるためリボンメニューなどに圧迫されて作業範囲が狭くなる傾向にあります。仕事内容を考えてモニターを選ぶといいでしょう。
解像度
解像度も様々なものがありますが、価格と見やすさから1920×1080のフルHDモニターのバランスが優れています。それ以下の解像度では、色調にシビアなデザインなどの用途で正確性を欠くシチュエーションも出てくるでしょう。さらに高解像度を求めるなら、4Kをお選びください。
価格帯
PCモニターの価格帯は、1万円台から10万円台までサイズに応じて幅広くあります。オフィスにも最適な人気のある27型フルHDのモニターなら、2万円台から購入できます。
使用する職種
使用する職種によっても、最適なモニターは変わります。PCモニターにはIPS、TN、VA、有機ELとパネル方式があります。デザイナーなど正確な発色を求める職種にはIPSパネルが向いており、長時間使用時に目の疲れを軽減できる非光沢タイプ(モニターに光が映り込まないタイプ)との組み合わせが最適です。エンジニアなら、IPSのワイドパネルタイプが向いているでしょう。
TNはIPSよりも反応速度に優れ安価、VAは古いタイプで発色が強く目が疲れやすいなどの特徴があります。有機ELは高画質ですが、その分価格も高くなります。
おすすめの従業員用PCモニター
I-O DATA KH270V

約23,000円:2021/6/6/28現在
PC関連機器を多く取り扱うI-O DATAのKH270Vはコストパフォーマンスに優れたPCモニターです。27インチのフルHDながら価格は2万円台で、シンプルなオフィスワークに最適となっています。
iiyama XB2783HSU-B3C

約24,000円:2021/6/6/28現在
iiyamaは国産メーカーの雄として高い評価を受け続けており、現在はマウスコンピューターの傘下にあります。こちらのPCモニターは27インチのフルHDで、VA方式のパネルになります。オフィスワークでは目の疲れに繋がる発色が強いVA方式の特徴を、ブルーライトカット機能によって軽減させています。
BenQ PD2705Q

約47,000円:2021/6/6/28現在
BenQはPCモニターの人気メーカーです。PD2705QはIPS方式を採用した27インチサイズで、解像度はフルHDよりも高い2560×1440のWQHDとなっています。高い解像度は正確な発色を可能にし、様々な状況に対応できるデザイナー向けのPCモニターです。
まとめ
オフィス向けのテレビモニター/PCモニターの選び方について紹介しました。会議室用モニターの取り付け方法には、壁掛けタイプ、スタンドタイプ、モニターアームタイプの3種があり、TVチューナーの有無も選べます。壁掛けタイプは省スペース化できますが、スタンドタイプには移動できるメリットがあります。
大会議室には60インチ以上のモニターが良いでしょう。4〜10人くらいの会議室には40〜50インチが適しており、3〜4人程度ならPCモニターでも対応できるでしょう。
従業員のPC用モニターは、27インチの他、24インチや32インチも人気です。最適なPC用モニターは職種によって変わり、デザイナーやエンジニアには、IPS方式パネルの高解像度で非光沢タイプが向いています。
オフィスにテレビモニター/PCモニターの導入をご検討の方は、ぜひ参考にしてみてください。